《俺様的》彼女の手なずけ方
「さっきも言ったけど、お前と出会ったこと……運命だって思ってる」



「やだ、運命って……」



「今まで、女を本気で好きになったことなんてなかった。お前のことだって、生意気だから力で押さえつけてやるぐらいにしか思ってなかった。だけど」



ナルがそっと体を離し、今度は手を握ってきた。



あまりに真剣な表情をしているから、振り払うことさえ忘れナルに見入ってしまう。










「もう、お前がいないとダメみたいだ。そのぐらい…好きなんだ」



「そんなこと言われても…」



もっと反発してもいいのに、さっきのことがあったからか余計にドキドキする。



「俺と、結婚しよう」



……え?



頭の中が、真っ白になった。


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