《俺様的》彼女の手なずけ方
…ホント、もうアイツってば何考えてるのかわかんない。



結婚を前提に付き合えとか、



突拍子もないことを言うよね。



はあぁ……。








何時間そうしていたのか。



――ガチャッ。



扉の開く音で、我に返った。



「待たせたな。腹減ってないか?」



ナルの手には、食堂で買ったであろう容器が。



「そういえば、空いたかも…」



「食えよ。庶民の味だけどな。お前の口にはちょうどいいよな」



「なっ……」



その減らず口、全然なおってないし!



やっぱりナルはあたしを怒らせる天才!なんて思っていると。








あれっ?



この匂いは…。



「お前と一緒に食いたかったんだ。この間は悪かった」



ナルが照れ笑いしながら、容器の蓋を開ける。



すると、カレーのいい匂いが部屋中に広がった。


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