《俺様的》彼女の手なずけ方
「まだ不安か？」


ナルが心配そうにあたしを見つめる。



「ううん…あたしは平気だよ。それより、そこまでして清香さんはあたしを学園から追い出したいってことだよね」



あたしが、もうすぐ学園を辞めようと思っていること。



ここでナルに言うべきなのかな。




「そんなこと、俺がさせない。お前がここからいなくなったら、俺はどうしたらいい？」



「どうって…」



「お前より先に、清香を追い出すまで」



「えぇっ、それだけはやめて！さすがにそれは清香さんがかわいそうだよ」



「お前に危害を加えるヤツは、幼なじみの清香だって許さない。俺の一番は、いつだってお前なんだからな」



真っ直ぐに見つめられてそんなことを言われたら、



もうどうしていいかわからなくなる。



こんな言葉、



親にだってかけてもらったことがないかもしれない。



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