《俺様的》彼女の手なずけ方
「ホントに守れる?」



「男に二言はない」



「ナルが言うと、信憑性がないよね…」



「そう言うなよ。本音を言えば、このまま俺のモノにしたいけど……無理なんだろ?」



「まぁ……そうだね……」



今の気持ちは、そう。



ナルのこと、大っ嫌いなわけでもないし、



だからといって、異性として好きなわけでもない。



「もう、最後にするから……。このまま……5分だけ。あと少し、こうしていたい…」



ナルがギューッとあたしを抱きしめてくる。



今だけは、反抗する気もおきなかった。



“最後”っていう言葉が、重くのしかかる。



あたしがナルとこうやってゆっくり過ごす時間は、ホントにもう、今日で最後になるかもしれない……。






温かさに包まれて、心臓が高鳴る。



こんなにくっついてたら、あたしの鼓動がナルに聞こえてしまいそう。



呼吸をするのだって、やっと。



意識すればするほど、だんだん切なくなってくる。



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