《俺様的》彼女の手なずけ方
胸に手をあてる。


…痛い。


チクんと、胸が痛む。


こんなときに、どうしてあたしはナルのことを考えてるんだろう。


どうでもいいじゃない、あんなヤツ…。


返事がないから、あたしはもう一度学園長室をノックした。







――トントン。


ガチャッと、中から扉が開いた。


「えぇ、わかりました。それは私の方で…」


学園長自ら、扉を開けてくれた。


しかも電話中!


あたしってば、タイミングの悪いときに来ちゃった?


バツの悪い顔をして縮こまっていると、


電話を終えた学園長に、部屋の中に入るように促された。


「もうすぐベルが鳴るわ。何の用件かしら」


ジロッとニラまれ、足がすくむ。


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