《俺様的》彼女の手なずけ方
「天音ちゃん……」


「許せませんわ。誰なんでしょうね。そんな相手はわたくしが呪い殺してさしあげますわ」


「えぇっ!?」


泣き腫らした目で、宙を見つめている。


あたしのためとはいえ、こっ…怖すぎる。


「気持ちは嬉しいけど、それよりあたしがしっかりしなきゃって思ったの。

嫌がらせになんか、負けちゃダメだよね」


「えぇ!わたくしもついています。探偵を雇ってすぐにでも犯人をつきとめましょう!」


「ううん、そんなことしなくてもきっとまた尻尾を現すはずだよ」


「尻尾…って、犯人は動物なんですか!?」


「えっ?えーと、そういうことじゃなくって」

 
「サーカス団の猛獣つかいを雇うこともできますから、いつでも言ってくださいね!!」


「あ…あはは、ありがとう」


天音ちゃんと話してると、色んな意味で緊張感がない。


だから、ホッとするっていうか…深刻にならなくてすむ。


その明るくて優しい性格に救われたみたいで、


なんだか元気がでてきた。


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