《俺様的》彼女の手なずけ方
こんなとき、ナルならなんて言う?




わかった風な顔をして、ただ突っ立っていればいい…とでも言って笑い飛ばすかな。




そうだよね…引け目を感じる必要なんてない。




あたしは今日、ただの傍観者なんだから…。




非常口から外に出れるみたいで、新鮮な空気を吸うために一度外へ出た。




「ふう…」




緊張感がハンパない。




いつの間にか、肩がガチガチになっている。




腕を回し、ラジオ体操のようにぐるぐると腕を回す。




「ヤーッ!」




意味なく声をあげ発散していると、後ろから呆れた声が聞こえてきた。





「おい、そこの山猿」




え…。




この声は。




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