《俺様的》彼女の手なずけ方
「灯台もと暗し」



「いやいやいや…」



「それなら、ホテルを転々とするか?金は十分ある、今から高飛びしてもいいけどな」



「滅相もない!!」



感覚がぶっ飛んでて、ついていけない。



「お前、一体いつの人間だよ…」



苦笑してるけど、あたしだって言いたいよ!



あなた本当に高校生なの!?ってね。



セレブ学園に通ってる時点で普通じゃないのは知ってたけど、ここまでとは。



「ま、とりあえず。ここから始めようか」



どこから?って思っているうちに、ナルの指があたしの下顎を捉える。



視界がナルでいっぱいになって、自然と瞼が落ちた。



優しく触れ合う唇に、ドキドキが増していく。



こんな優しいキスをする人だとは、思わなかった。



もっと自分本位で、乱暴かと思っていたから…そのギャップにさらに気持ちが高揚していく。



タクシーの中なのに、そんなこともお構い無し。



ナルはあたしの領域にどんどん踏み込んでくる。



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