《俺様的》彼女の手なずけ方
スマホを確認すると、メッセージが入っていた。



《生活に必要になりそうなものを、調達してくる。大人しくそこで待ってろ》



一方的だなぁ。



ナルに任せて大丈夫?



そう思っていたら、次のメッセージを受信した。



《清香が協力してくれるらしい。嫌な女だと思っていたが、いいところもあるんだな》



清香さんが?



なんだか、嫌な予感しかしない。



《ナル、すぐに戻って来て?あたし、なにもいらないよ》



メッセージを送るけど、既読はつかない。



清香さんに、つかまってるってことなの?



あの人がナルをそのまま返すわけがない。



なんとしてでもナルを取り戻そうとするはずだから。



どうしよう、ふたりを探しに行く?



迷っていたら、部屋のインターホンが鳴った。



壁に取り付けてあるインターホンに映っている映像を確認する。



その人を見て、顔が引きつるのがわかった。



「今すぐあたしを中に入れて。わかってるわよね、篠原葵さん」



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