《俺様的》彼女の手なずけ方
「とりあえず靴脱いで、こっちにいらっしゃい。こんな手荒なマネをするつもりはなかったの。ただ、礼儀を知らない坊やのようだから洗礼を与えただけよ」



笑顔で言ってるけど、目が笑ってない。



こっ…怖すぎる…。



「ナル…とりあえず、あがって」



ナルも、どちらが強いのか察知したのかやっと大人しくなった。



「どうしてここがわかったの?」



「天音から連絡が来た」



ウソーっ!



まさかの、内部告発。



よかれと思ってした選択は、自らの首を締める結果になったってことなの?



「お前の両親が、無理やり連れ戻そうとしてるってな。引きずってでも連れ返して来るように頼まれた。いや、これは完全に俺の意思でやってることだけどな」



そっ…そんな…。



「そうじゃないよ、あたしが望んだの。ホームシックだよ…」



「そうなのか?それなら、申し訳ないことしたな。脅しで殴るフリしたから」



お父さんに視線をやると、完全にビビってしまってリビングの隅っこに縮こまっている。



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