《俺様的》彼女の手なずけ方
誰なのかを聞いても、学園長が教えてくれることはなかった。



ドキドキしながら、空港へと向かう。




到着ロビーで待っていると…たくさんの人たちが出てきた。



誰を待つのかもわからないのにここにいてもねぇ。



なんて思うけれど、すぐに学園長の言った意味がわかった。



まさか…このことだったとは。



たくさんの人がいてもわかる。




特別なオーラを放ちながら、歩いてくる人の姿をすぐに発見した。



黒のジャケットを羽織り、大きなサングラスをかけて颯爽と歩いている。



芸能人やモデルと言ってもおかしくないぐらい、その容姿は一線を画していた。



「ナルッ」



手を振るけれど、人が多すぎてあたしに気付く様子もない。



あたしが目立つナルを見つけるのは容易いけど、逆はそうではないよね。



困っていると、ナルがスッと片手を上げた。



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