《俺様的》彼女の手なずけ方
「もう、これからはこっちで暮らすの?」




「いや、一時帰国だ」




そうなんだ…。




思いっきり残念そうな顔をしていたのか、ナルが心配そうに顔を覗き込んでくる。




「相変わらず、わかりやすいな」




「せっかく会えたのに、また離れたときのことを考えたの。ナルは…寂しくないの?」




こんなことを言ってる自分は、あたしじゃないみたいだ。




しばらく離れていたせいで、甘えることに抵抗がないのかも。




「寂しいに決まってるだろ。だから今日はお前を迎えに来た」




「…え?」




「もう、3年経ったんだぜ。俺たちには、もうその権利がある」




「…ホントに!?」




「ああ。これまでやってきたことを見て、親父も納得してくれた」




「けど、学園長があたしを片腕にしようとしてるって聞いたんだけど…大丈夫なの?」




「そこもちゃんと話し合った。全てクリアだ。お前は誰にもやらない。もう…これからは一緒にいられる」




「よかった…」




ナルがあたしをきつく抱きしめ、再会を懐かしむと共に、新たな未来への希望を胸に抱く。




ナルがあたしを見つめ…お互い、吸い寄せられるように…。




――トントン。




ん…。




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