空色縞瑪瑙




「空ちゃん、あれ宙人君じゃない?」


「ううん、あれはひなただよ。」


「本当に?」


「うん。」


「呼んでみてよ。」


「いいよ。ひなたー!!」



空は、私と宙人を間違えるなんて一度もしなかった。


先生ですら区別のつかないときがあるのに、空には私と宙人を一目見てわかるのだ。



「なあに?空。」


「ううん、ひなたを見つけたから、呼んだだけ。
ひなたも一緒に行こうよ。」



空はいつも平等に、優しく私たちをみてくれていた。




< 42 / 84 >

この作品をシェア

pagetop