空色縞瑪瑙




早く、早く助けたい。


太陽のしたに輝く花のような、空の笑顔が見たい。




それから二日後。

宙人が病室に駆け込んできた。



「ひなた!」


「宙人、どうしたの?」


「明日、病院を抜け出そう。」



宙人があわてて病室に来たと思えば、その一言。



「き、急にどうしたのよ。」


「空が、空が大変なんだ!!」



宙人はあのあと、滅多に話かけないクラスの女の子たちに話かけたらしい。


宙人は、双子の私が言うのも嫌だが、世間でいうイケメンだ。しかし、空以外に全く興味を示さない。


女子とはあまり話さないために、クールなんだけど物言いは優しい、というへんなレッテルを張られた。


つまり、女子からはモテモテなのだ。






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