空色縞瑪瑙




そうやって、私は励ますことしかできない。


だから、私は海のところへと向かったのだ。




海は、空と仲がいい。


二年生になり、同じクラスになってから、見てるこっちがびっくりするくらい、空と仲良くなった。


私はそんな空の紹介で、海と仲良くなった。



今日、空には内緒で海のところへと行く。


海に話がしたいと思って。


空がいつも優しいこと。

ずっとずっと待っていること。

だれよりも海が好きなこと。



ピンポーン、とインターホンがなり、すぐに海は出てきた。


前に一度海の家にあそびにきたことがあって、迷うことはなかった。



「ひなたちゃん、いらっしゃい。」


「・・・おじゃまします。」


そういったきり、お互いにしゃべらない。


流れる沈黙を破ったのは海だった。





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