空色縞瑪瑙
「ひなたちゃんは、なんで来たの?」
不思議そうに私に聞く。
「海に会いたかったから。」
私は、率直にそう言った。
「そうねぇ。昔の空に似てるわね。海って。」
「え・・・?」
「一時期ねぇ、学校を嫌がったわ。
学校を早退して、病院で寝てる私のところにきたのよ。」
私は、海がいれてくれた紅茶をすする。
「私はね、双子の兄と一緒に空を虐めた奴らに跳び蹴りくらわしたわ。」
そう、空は海を守りたい。
海が見ていないところで、海の悪口を聞くのがいやなのだ。
だから、海の悪口をいう演劇部に顔を出すのが嫌だった。