空色縞瑪瑙
「ひなた。」
「宙人・・・。」
「今日のデザート、ひなたの好きな葡萄だって。よかったね。」
「・・・・うん。」
「嬉しくないのかい?」
「・・・・ううん。」
「なにか悲しいことがあったの?」
「・・・・ううん。」
「違うの?」
「・・・・ううん。」
「ひなた、俺にも分けて。ひなたの苦しいこと、悲しいこと、ずっと一緒にわけてきたでしょ?
双子なんだよ、俺達。」
宙人は私の頭を撫でた。
どちらがお兄さんか、どちらがお姉さんなのかなんて、私たちには関係なかった。
どちらが悩めば、どちらかがお兄さんでありお姉さんである。
私は寝転んだ体を起こしてベッドに座る。