空色縞瑪瑙


「伝わる人には伝わるし、伝わらない人には伝わらない。
どうすればいいかかなんて、俺にも誰にもわからないんだ。」



私はやはり見守っているのが一番いい気がした。


空がしていることはけしてまちがってなんかいない。


誰よりも思いやりがあるからこそ、空は海を待つことができるのだ。



「宙人」


「なんだい?」


「宙人はいつか、空に気持ちを伝えるの?」


「・・・・そうだね、いつかは、きっと。」



宙人は私を見て、にこりと微笑む。


そうして私達は、いつだって悲しみも苦しみも分けていくのだ。



「空に会いたいな。」


「そうだよね。宙人、中学卒業してからしばらく会ってないもんね。」


「二人が家を出るのが早過ぎるんだよ。」


「どうせ私はおばかな私立高校しか入れないわよ。
宙人とは違って!」



私達は笑いあう。


もう少し、空も海も見守っていてあげよう。





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