空色縞瑪瑙
「なんでお前にそんなこといわれなくちゃいけないんだ?。お前だってアスと付き合ってるくせに、角館の心配かよ?」
「空は、俺の幼なじみだし、アスもそれを知ってる。」
「ふん、そうかよ。」
「先に言っておくよ? 空を他の女の子と一緒だと思わないほうがいい。空は人の気持ちに敏感なんだ。すぐにばれるよ、君の二股なんてね。」
「・・・そうかよ。」
「それから、君の近くで傷ついている女の子がいることを忘れないでね。」
俺はそういって、アスの家のインターホンを鳴らす。
アスはすぐにドアを開けて俺を玄関に入れた。
そして俺にしがみつく。
「宙人・・・・・っ!!」
俺を見て安心したのか、泣き崩れてしまった。 手のかかる双子が増えたみたいだ。
「よしよし。」
「・・・・・っ・・・!!」
涙でぐしゃぐしゃのアスは、下を向いたままとにかく泣いた。
そんなアスに、俺は頭を撫でてやる。
「今ね、外で霜月にあったんだ。女の子は隣のクラスの仁科さんだったよ。」
「・・・・」
「大丈夫。アスには俺がついてるから・・・。」
「・・・・・・・っ・・・・うん・・・。」
人は、人を好きになると変わる。アスは、好きな人のために泣いてるんだ。
霜月の好きな人を否定してるわけじゃなくて。
一人の女の子を好きなる霜月を否定したいわけじゃなくて。