空色縞瑪瑙
近づけば、やっぱり空だった。
「・・・空?君、空だよね?」
「・・・・宙人?久しぶり!」
「そうだね。隣、いいかな?」
空は驚いたように俺をみた。しかし、にこりと微笑んで頷いたので、俺は隣に腰を降ろした。
そして、俺たちはお互いの今の生活を語り合ながら、夜空を眺めた。
今日は天の川がくっきりと見えた。思わずため息がでるほどに美しい。
「ね、空」
俺は、思わず声をかける。
今しかない。そう思った。想いを伝えるなら。
ちょうど、アスのことや、空のことを思い出したばかりだったじゃないか。
俺はにこりと笑ってみせた。思っているよりも自然に笑える。
「来年も、来るよね?」
空を見つめると、顔が赤くなる。
大丈夫。暗くて見えていないさ。
「好きだよ」
俺は、空をじっと見つめていた。
――――そして俺は一年後、この答を聞きに祭へと足を運ぶのだった。
第三話 完