恋愛キログラム


練習を終え、教室に向かう途中、


「はぁ…朝練って…
 こんなに疲れるんだね…」


階段を登りながらそう呟いた。


「他の部活はさ…毎日早く集まって、
 朝練やってるんだよね…すごいなぁ」


隣りにいたつぐみは、まだグラウンドを
走っている陸上部を指して言う。


同じクラスの、織部つぐみ。


みんな、「ぐみちゃん」って呼んでる。


美少女!とにかく美少女!!


可愛くて、優しくて、お嬢様って感じで……


趣味が合うのでいつも一緒です!


「今まで朝練なんてやってなかった
 じゃーん…急に朝練やるなんて…
 誰が言い出したんじゃー!!!」


「りる」


ぐみちゃんが素早くツッコんでくれた。


「まぁ…やったほうがいいんじゃない
 って言ったのはうちだけど…」


夏の大会が終わり、先輩方も引退して、少し焦った。


うちらががんばらなきゃいけないんだって思って。


だから、次の大会に向けてがんばろうって言ったけど…


まさか本当にやるとは思ってなかった。


「やっぱり普通の女子テニス部が
 一番だと思う…。」


「本音は?」


「朝練めんどい」


そんなこと言ってたら負けるよ!!
とつぐみに怒られた。


ツンツンしたぐみちゃんも可愛いっ!!

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