お嬢様になりました。
第八話 対照的
眩い光が何度も何度も照射され、眩暈を起こしてしまいそうだった。


慣れない場所に、変にキョロキョロしてしまう。


私の隣には目をキラキラ輝かせている、綺麗なお姉さんたち。


その綺麗なお姉さんたちの視線の先には、カメラの前で堂々とポーズをとっている玲の姿。


何で私がこんな場違いな場所に?


事の発端は、今朝届いた玲からのメールだった。


そのメールには、“十時に迎えにいく”とだけ書かれていた。


どういう事?


と思い、玲に返信するが返事はなく、電話しても出てくれず、私はとりあえず支度をするしかなかった。



「お疲れ様ぁーっ」

「今日もすっごくカッコよかったよっ」

「どーも」



玲はテンション高めなお姉さん方を適当にあしらい、私の所にやってきた。



「疲れてない?」

「うん、大丈夫。 玲って本当にモデルだったんだね」



雑誌とかポスターとかで玲を見る事はあったけど、こうして目の前で撮影しているところを見て、改めて実感してしまった。



「今更なんだよ。 モデルじゃないなら、何だと思ってたわけ?」

「変質者……とか?」



あははっと笑って見せると、玲が優しく笑い返してくれた。


滅多に来られない場所に来れたのは楽しいけど、玲と話す度に感じるお姉さん方の視線が痛い。





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