お嬢様になりました。
一般校舎のカフェに着くなり、カフェにいる生徒からは異様な目で見られた。


制服のデザインが微妙に違うし、どうやら隆輝はものっ凄く有名人の様だ。


一人で歩いていた時よりも人に見られるし、女子生徒なんて隆輝を見るなりキャッキャッ騒いでる。



「想像通り庶民くせー所だな」

「一々文句を言わないの。 時間ないんだから、早く食べよ」



隆輝は庶民臭いって言うけど、十分お洒落で素敵なカフェだと思う。


特別校舎のカフェが無駄に豪華過ぎるのよ。



「ここカード使えねぇじゃねぇか!!」

「普通学食でカードなんて使わないの。 特別校舎のシステムが可笑しいんだって」

「俺カードしか持ってねぇ」

「はぁ!?」



信じらんない……。


これだから金持ちは!!



「いいよ、私が払うから。 どれ食べる?」

「……悪い」



バツの悪そうな顔でメニュー表に目を向ける隆輝。


そういう言葉はもう少し大きな声で言いなさいよね。


まぁ、聞こえたからいいけどさ。


それにそんな事を言う事自体、隆輝にとっては珍しくて、ちょっとだけ可愛いと思ってしまった。





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