お嬢様になりました。
「あいつは従兄弟の夏帆」
「従兄弟!?」
まさか従兄弟だとは思わなかった……。
完璧私の勘違いじゃん。
恥ずかし過ぎる。
「昨日男にふられたとかで、勝手に乗り込んできて、勝手に泣きわめいて、勝手に泊まりやがったんだよ。 恥ずかしいから誰にも喋るなだと」
「……そうだったんだ」
「マジ勝手な奴」
悪いけどソックリだよ……とは言えず、苦笑いを浮かべ黙っていた。
「婚約の事なんだけど……」
「婚約解消は無しだろ。 っつーか、まだ誰にも話してねぇから、今までとたいして変わんねぇよ」
「……は?」
今何て?
誰にも話してないって仰いました?
「それどういう事!?」
「何だよ、解消してた方が良かったのかよ?」
「そうは言ってないけどっ……言ってないけどさぁ……」
ガックリ項垂れ、隆輝の胸に体を預けた。
「あれだけゴチャゴチャ考えた私って……いったい何だったんだろう……」
「あ? 何ボソボソ喋ってんだよ」
「何でもない!!」
ガバッと体を起こすと、ビックリした顔をした隆輝と目が合った。
たくさん悩んでたくさん泣いたけど、今が幸せならそれでいっか。
「幸せにしてね」
「当たり前だろ」
私たちは顔を見合わせ笑みを零し、まばゆい太陽の光に照らされ、再び唇を重ねた。
fin.
「従兄弟!?」
まさか従兄弟だとは思わなかった……。
完璧私の勘違いじゃん。
恥ずかし過ぎる。
「昨日男にふられたとかで、勝手に乗り込んできて、勝手に泣きわめいて、勝手に泊まりやがったんだよ。 恥ずかしいから誰にも喋るなだと」
「……そうだったんだ」
「マジ勝手な奴」
悪いけどソックリだよ……とは言えず、苦笑いを浮かべ黙っていた。
「婚約の事なんだけど……」
「婚約解消は無しだろ。 っつーか、まだ誰にも話してねぇから、今までとたいして変わんねぇよ」
「……は?」
今何て?
誰にも話してないって仰いました?
「それどういう事!?」
「何だよ、解消してた方が良かったのかよ?」
「そうは言ってないけどっ……言ってないけどさぁ……」
ガックリ項垂れ、隆輝の胸に体を預けた。
「あれだけゴチャゴチャ考えた私って……いったい何だったんだろう……」
「あ? 何ボソボソ喋ってんだよ」
「何でもない!!」
ガバッと体を起こすと、ビックリした顔をした隆輝と目が合った。
たくさん悩んでたくさん泣いたけど、今が幸せならそれでいっか。
「幸せにしてね」
「当たり前だろ」
私たちは顔を見合わせ笑みを零し、まばゆい太陽の光に照らされ、再び唇を重ねた。
fin.