しいと星屑



彼女は確か"榊さん"

「榊さん、なんで私にそんな事聞くの?」

すると彼女は、
少し驚いた様な顔で私を見た


もしかして、変な事を言っちゃった?


「なんでって、ガールズトークよ!」

彼女はさっきの3倍声を張り上げた




ガールズトーク




よく女の子達が、
教室で騒ぎながらしている、あれか。



…そんな女の子らしいことを
どうしてまた私に?

それに、突然すぎる


心の準備が出来てないし、
何より私は話す話題も無いから。




「あと、私のこと"雪乃"って呼んで!」

"榊 雪乃"

それが彼女の名前



"雪乃"


いや、さすがに呼び捨ては出来ない


"雪乃ちゃん"


で良いのかな?


「…雪乃ちゃん」


私から出た声は、
彼女の声の10000分の1だった

絶対。



「ありがとう!私達、友達になろうね!」



そんな、突然すぎるよ。

私、どうすればいいの?



それに、それに、

お礼を言うべきなのは私の方なのに、


私なんかと友達でいいの?



声に出来ない気持ちが、
1つ、また1つと募る。



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