しいと星屑
彼女は私の本の裏の、
粗筋解説を黙読したのだろう
本を手にとって、
パラパラとめくったりしていた
そして何かを察したかの様に、
その本を机に置いて微笑んだ
「本当は恋、したいんでしょ」
「…え?」
どうしてその本を見て、そう察したの?
恋愛小説だから?
「もし千文ちゃんに好きな人が出来たら
絶対1番目に私に報告してよね!」
彼女はにやにやしながら言う
「どうして?」
「決まってるじゃん、
友達なんだから、何でも相談するの!」
そう言うと雪乃ちゃんは、
自分の席に戻った
その時私は、
鳴り響く予鈴が聞こえなくなるくらい
嬉しかったんだ。