しいと星屑

私とオシャレと雪乃ちゃん



その日の昼食後、
雪乃ちゃんは珍しく雑誌を読んでいた

高校生の間で人気のファッション雑誌。

もしかして、雪乃ちゃんが君のことを
気になり始めたのと関係があるのかも

って、心の奥底ですごくドキドキしてた


雪乃ちゃんと違って私は地味

地味でオシャレもできない


そんな私が雪乃ちゃんに勝てる可能性は




ゼロ



に違いないから。


私は恐る恐る雪乃ちゃんに近寄った

雪乃ちゃんはメイクのページを見ていた

とっても可愛いモデルさんが、
満面の笑みで写っていた

チークは淡いピンクで女の子らしくて
アイシャドウもそれに合わせていて、
全体的にナチュラルなメイクだった


可愛いな


って、思う


でも私がこれを試したところで
似合うはずがない


私の学校は濃いメイクはダメだけど

このくらいのナチュラルなメイクなら
してきても大丈夫そうだ


もしかしたら雪乃ちゃん、
学校にこのメイクをしてくるのかな




…そしたら、絶対似合うもん


…絶対、朔は雪乃ちゃんを好きになる





どうしたらいいんだろう、私は。



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