゜。秘密の極道彼氏 。°
「そのまさか、だね。えぇと、來華の弟の碧君でしょ?」
と、教卓でにらみ合うバカップルの代わりに話しかけてきたのは、
猫目が印象的な可愛い部類に入るであろう女子高生。
見た目からして、多分遥さんだろう。
っていうか、まさかって、声に出てたか……。
「っと、初めまして。來華の弟の瀬之口碧です」
「やっぱりーー!!かっこいいもーん。來華の友達やらせてもらってまーす、多部遥でーす」
やっぱりな。
後ろの真哉から「……可愛い」って声が聞こえたのは気にせず。
「後ろの子らは友達ね?まぁいいや、今ちょうど白熱中だから、入って入って」
遥さんに招かれて、俺らは教室内の、適当な椅子に座った。