゜。秘密の極道彼氏 。°
第2資料室は資料室とは違って、『使われない資料』が置かれる場所。
がら。ばん。
中に入ると使われていない、ほこり臭い匂いが鼻をついた。
「ササ、さっさと棚に資料置いて帰ろ…ササ?」
いきなり、ササが抱きしめてきた。
それもすごいきつく。
ササが落としたと思われる資料が床に散らばった。
「どうしたの?」
「……來華の…心が揺らいだんじゃないかと思って…すごい不安になった」
…ササの声が震えてる。
声がだんだん小さくなるにつれて、腕の力は比例するように強くなる。
「須中が…來華に抱きついてるのを見て…すごいイラついて……。
不安になって……。怖かった……」
後ろから抱きつかれてるから表情は良く分からないけど……、
声も、手も震えてる。
私は回された手を握り締めた。
「ササのばーか。私は絶対ササ一筋だし。絶対…他の奴なんて目に映らないんだから。『鼻たれ眼鏡』の真央なんて特に!!…ねっ?」
そうだそうだ!!真央はただの友達だしね!!
出来れば…ササとは一生一緒にいたいし!!