゜。秘密の極道彼氏 。°
【碧と手紙】
最初は…父さん達の遺品を整理しようとしたときだった。
こっちへ引っ越すって時だったかな…。
そこで、父さんの書斎の整理をしてたら、引き出しの中にたくさんの手紙を見つけたんだ。
……送り主は、都内の『久保 応茶』。そう、來華の彼氏さんのお父さん。まぁ、つまりは組長だ。
その時は組とか知らなかったから、父さんの仲の良かった人なんだろうなとしか思わなかった。
引っ越してから。
せっかく都内なんだし、行ってみようかなって思った。
それが小6年の夏。
まだ小6だったから、先に連絡とってからとか、考えられなかったんだ。
手紙の内容もすごい仲がよさそうなものだったし。
だから、手紙一通持って一人で向かった。
……着くと、驚いたよ。俺らの少し前に引っ越した朱雀君がいたんだから。
俺も朱雀君もビックリして、組長さんに手紙ごと聞いたら。
驚きだよね。
父さんもヤクザだったって言うんだから。