あの日の1P
そんな憂鬱な気持ちを抱えながら、学校へ行く。
まだ、この土地には慣れてなくて、初登校早々、道に迷ってしまった。
「ここ、どこなんだろ・・・?」
後ろから、元気な男の子の声が聞こえる。
「お前、見慣れん顔やね。どうしたん?」
今までの人とは、どこかちがう不思議な感じだった。
優しくて、どこか甘いそんなイメージ。
風になびく、スポーツをするときに
邪魔にならないくらいの長さで
切りそろえられた髪は太陽の光を浴びて、キラキラと輝いているように見えた。
ふと見せる彼の笑顔は、少しえくぼができ、女子からみてもカワイイと思えるほどだった。
いわゆる、かっこかわいい系なのかも・・・。
「私、ここに引っ越してきて、今から○○中学校に行くところなんだけど、道に迷っちゃって・・・」
「そっかー、はじめましてやな。俺、○○中やから、一緒にいかへん?」
「そうだね。はじめまして!一緒にいこっ!」
私は、嫌われない程度に、人懐っこい雰囲気を出して笑顔を作った・・・。