あの日の1P

「ここが学校や。明日からは、一人でも来れるやろ?」

また笑った。


 あなたのその笑顔に私の心は締め付けられてるっていうのに・・・。


だけど、嫌じゃないんだよ?


その仕草が。その行動が。あなたのすべてが好きな気がするから・・・。


だけど、まだダメなの。


完全に好きになれない。


この心に負った深い傷は癒えるはずがないんだから。



「ありがとっ!」

私も釣られて笑うんだ。

この瞬間だけは、傷のことは忘れられるから。


「さっ!結衣は職員室に行き!そこをまっすぐいけばわかるはずやから」



「うん!じゃあ、またね・・・」


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