男ときどき女
その後、地力で一点をもぎ取ったが、結果は言うまでもない。

男子一同が話し合った結果が、俺に“女装”をしてもらうことだったのだ。


もっと他にジュ―スを奢らせるとかにしろよと心底後悔していた。


大学進学により、大阪の方まで飛んでいった姉貴の服を借りたり、ロングヘアーのカツラを提供されたりして出来上がったのが今の自分である。


逃げようと頑張ったが、張り込みをされてあっさり捕まった。

一番俺の女装を見たがっていた怜は風邪で寝込んだ。天罰だ、きっと。

結局ついてきたのは二人だけで、あとはあんまり興味がなかったらしい。


空は晴れ渡り、一日をしっかり保っていた。こんないい日に何やってんだろ。俺。


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