男ときどき女
不運だ。俺の睡眠時間がなくなったじゃないか。


朝食を済ませ、食器を洗う俺の横から親父が声をかけてきた。

「今日は暇なんだろう?ちょっと付き合え」

心なしか親父が笑っているように見えた。


それが何を意味するかはすぐにわかってしまった。



やがて柔道着を身に付けた親父が姿を現した。


「やっぱり…」

親父はため息をつく俺の首根っこを掴むようにして引っ張っていった。



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