男ときどき女
あれは痛かったなぁと思い出していると、サクラが「本当に男?」と俺の体を触り始めた。


突然の行動に驚いた俺は体を後ろにひいた。


「あっ、ごめん」


サクラも驚き手を引っ込めた。


むさ苦しかった室内に突然の来客。正直嬉しくて顔がニヤけた。

同時に怖くなった。


バレてしまわないかと。

心臓が期待しているのか恐れているのか不安定な状態だ。


次に出た言葉はなんとも心のない「どうも」だった。


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