爆弾☆トリップ~平安絵巻・安倍晴明は俺様だった!?~
真っ暗で何も見えない。
何!?
一体、どうしちゃったの?
私、どこか打って死んじゃった?
そう思うのは簡単なくらい。
お父さんのお店にいたはずなのに。
真っ暗で何もない。
ただ、暗闇が続いているだけ。
そして、急激な寒さが襲ってきて。
吐く息は多分…真っ白だと思う。
だって、暗すぎてそれすらも見えない。
死んだときは、お花畑じゃなかったの?
ほら、よく、死んだおじいちゃんとかおばあちゃんとかが迎えに来るって言うけど。
真っ暗で、凍えそうなくらい寒くて。
これが死んだ世界?
「ねえ!!誰かいないの?」
試に叫んでみても、返事すらない。
「助けてください!!!!」
もう一度、大きく叫んでみた。
それでも返事もなくて。
シーンと静まり返っているだけ。
やみくもに歩いても、どこに行くかも分からない。
真っ暗で何も見えない。
凍えるような寒さで体は震えて。
途方に暮れるしかないと思った時。
「……よ?」
微かに声が聞こえて。