爆弾☆トリップ~平安絵巻・安倍晴明は俺様だった!?~
平安時代~希少・内裏で使用されていた瓶壺~
¥1.500.000-
ひゃ…150万円!?
こんな茶色いだけのホコリ臭い単なる壺が?
150万円!?
骨董屋って…恐ろしい。
これをありがたがって買う人も買う人だけど。
売る方も詐欺じゃない?
マジマジと150万のツボを見ていた。
「姉ちゃん!!昼飯は!?」
大きな声で呼びながら、店の中を駆けてきた。
「陽一?」
もう、そんな時間?
立ち上がって振り返った瞬間。
ドンッ!!!
弟の陽一が、走って自宅に抜けるはずの通路をいきなり立ち上がった私がふさいだものだから。
勢いついて止まれなく。
そのまま突っ込んできた。
その拍子に後ろに倒れ込んで。
ガッシャ~ンッ!!!
って、もの凄い何かが割れる音と。
ガタガタと後ろの棚の上から、頭上にたくさんの何かが降ってきて。
それが、私の目にはスロー再生のように見えて。
ギュッと目をつぶって。
その場にうずくまった。
「姉ちゃん!?」
陽一の大きな声がジンジンと耳の奥に残って。
急に静まり返った。
…もう、治まった?
ゆっくりと開いた目。