無題(空間)
「・・・バーカ」
そして体制を元に戻し
頬にそえた手に力を込める。


・・・パチッ
頬に青い電気がはしる。
その途端、少女はビックリして
勢いよく起き上がった。


「いっ・・・痛!」
少女は、頬を押さえながら
エンペルの方を向いて怒鳴った。
「あなたって人はどうしていつもそ・・・」


喋っていた口が動かなくなっていく・・・
「ど・・・どうして、あなたがここに?」
驚く少女にエンペルは告げた。


「任務だ・・・また厄介な仕事を任されて、ここに来た」
「だとしたら、ずいぶん早く帰ってきたものね、まだ2年くらいしか経ってないのに」
腕を組みながら喋る少女。


エンペルは、用事を思い出す。
「ところで明香。俺の金、まだ持ってるか?」
エンペルの言葉に少女はヤレヤレと言い
「当たり前でしょ、あんな大金。そんなに早くなくなる訳がないでしょうが」
と、質問に返す。

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