二度目の成人式《TABOO》
「なぁ、さっき忘れられない人がいるって言ったよな?」

「それがどうしたの?」

「それ、お前の事なんだ」

「またぁ、冗談きついんだから」

真剣な眼差しで見つめる拓実。

「ほんとなの?」

すると亜梨紗の瞳からはうっすらと涙が零れ落ちた。

「うそ!こんなに嬉しい事ってあるの?

信じられない、

あたしもなの、

あたしもあなたの事忘れられなかった、

あたしたち両想いだったのね」

「お前もそうだったのか、

俺たちお互いに片想いだって思ってたのか、

どうせ片想いだから告っても無駄だとばかり思ってた、

あの時出来なかった告白を、

今させてくれないか?

俺と付き合ってくれ」

「はい、よろしくお願いします」
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