REALLY
「さ、シャッフルし終わったよ。これからするゲームは【ポーカー】だ。ルールは分かるかい?」

「分かるもなにも、僕はカードゲームなら得意や。舐めとると痛い目見んで?」

「……随分と強気だな。まぁ当然、泣きを見るのは君だが」

「…なんやと?」

「おぉ、怖い恐い」


このやりとりで、二人の気が合わないというのは誰もが分かっただろう。


「それじゃぁディーラーを決めなきゃね。私は交代制の方をしているが…、君が望むならゲームに参加しない者をディーラーにしよう」


挑戦的な誘いに、鶴嫁怪は乗るハズもなく「交代制でええわ」と断った。


「そうか。ではポーカーを盛り上げるために【賭け】をしよう」

「【賭け】やと?」

「そうさ。賭けがないとツマンナイだろ?そうだなぁ……、じゃぁお互いの大切な人、賭けてみよう」


その言葉に鶴嫁怪はピクッと反応した。


「大切な人やと……?」

「そ。私が勝ったら君の姐さんを貰って、私の玩具にする。考えただけでゾクゾクするよ」

「ッッ、ふざけんなやっ!なんで姐さん巻き込まなアカンねんっ、姐さん賭けれるワケないやろっ?!」

「別にいいじゃないか。それともこのままゲームせずに帰るかい?別に私はそれでもいいけどね。ま、君は目的達成できずに私のペットに殺されるかもだけど…ね♪」


ニヤリと笑う主人に、鶴嫁怪は危うく扇子で交戦するとこだった。

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