REALLY
「あ…なんかゴメ「なんてね」
は?と開いた口が閉まらない。
「嘘に決まってるじゃないか。私にだって親がいるんだから名前だってある。全く、こんな嘘を本気にするなんて君は馬鹿だな」
「ばっ、馬鹿やと?!」
「そうさ、君は馬鹿だ。この程度で騙されるなんてね。
一つ君に忠告しておこう。君の目の前にいるのは、知っての通り【悪魔】。そして通り名は【嘘つき悪魔】だ。魔界どころか様々な世界で嘘をつきすぎてこんな通り名がついてしまった。
だからかな、私の本名を知る者は少ない。みんな【嘘つき悪魔】と呼ぶからね。そんな【嘘つき悪魔】にまんまとやられるなんて……馬鹿以外のなんでもないだろ?
こんな嘘、赤子でも見抜けるね」
最後の言葉を聞いた途端、鶴嫁怪の怒りのボルテージは限界に達していた。
「僕が馬鹿やて……?ッッッ、そんなんあんさんに言われたぁないわっ!なんやさっきからっ、人のこと馬鹿馬鹿連呼しおるんやったら、そーゆー自分どうなんやっちゅーねんっ!天才やと思うとるんかいなっ、ンなワケあるかいド阿呆がっ!あんさんみたいな無礼なやつに馬鹿言われたないわ、このドドドド阿呆がぁあああっ!!!」
指をさして思いっきり怒鳴る鶴嫁怪に、今度は主人がピクッとなる。