REALLY



「それじゃぁまずディーラーを決めようか。ゲームは6回勝負、どちらもディーラーは3回行わければいけない」

「ンな説明いらへんわ。で、どーやって決めんのや?」

「ココに1枚のコインがある。裏か表を選んで決めよう。君はドッチを選ぶ?」

「当然、表や」


腕を組ながら鶴嫁怪は答える。余談だが、コインの表には【ポプラ】が描いてあり、花言葉は【度胸】だ。


鶴嫁怪の答えを聞いた主人は、コインを指で弾く。

キィンッと音を立てて飛ぶコインは宙でクルクルと回転している。

またまた余談だが、この時見えたコインの裏には【悪魔】が描いてあった。


コツン……、テーブルの丁度中心にコインが落ちた。


「表か、どうやら君が先にディーラーを務めるようだね」

「ッハ、先攻も後攻も関係あらへん。全部勝てばええだけの話や」

「そうかな?このゲームは勝ち負けの多さが勝敗を分けるんじゃない。勝ち取ったチップの多さが勝敗を決めるのさ」


主人が言い終わると、両者の右隣に人形が現れた。丁度顔の高さに浮かんでいるため、どのような形か見えやすい。

鶴嫁怪側には5個、主人側には4個の人形が浮かんでいる。

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