REALLY
一方、鶴嫁怪は…


「(ツーペアかいな…、交換したいけど相手に読まれるんは嫌やしなぁ…)」


主人と同じ悩みを持っていた。

初心者なら「とりあえず交換だろ!」なんて考えなしに進めていくだろう。だがコチラは命が懸かっているため、考えなしに突っ込むのは危うい。


この勝負、一体ドチラが勝つのやら。



「ふむ、それでは二度目のベットタイムだ。私はこれ以上賭けるつもりなどないがな」

「僕も同感、コールや」


さぁ、後はカードをオープンするのみ。


「それじゃぁ……、オープン」


掛け声と共に手の内を明かす。二人共交換をしなかったため、ツーペアのままだ。

ツーペアの場合、ランク(もしくはスート)で強さを決める。

まず鶴嫁怪の方は、


「【Q(クイーン)ペア】と【ダイヤの8】や」


【8】という数字はまぁまぁだが、【Q(クイーン)】は強い方だ。もし主人の役が弱ければ、鶴嫁怪のチップの賭け量により、次のターン(ゲーム)で主人の負けが確定する。

運良くチップの数に鶴嫁怪が気づかなければ(しかも鶴嫁怪は馬鹿だから)逆転もありうる。

さぁ、主人の役は……?

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