REALLY
「【Q(クイーン)】ペアと【J(ジャック)】ペア。私の勝ちだな」


見事、1ゲーム目は主人が勝った。

これで鶴嫁怪のチップは3体、主人は6体となった。

賭けようによっては主人が勝つ。だが読者の皆さん、思い返してくだされ。

確かに主人は『暇じゃない。早く終わらせたい』と言った。だが、『ツマンナイことは嫌』だとも言った。

つまり、だ。
ここでゲームを終わらせればツマンナイことは確実、目に見えている。ならばここは、


「さぁ、ゲームを続けようか。次は私がディーラーだね。ほら、早く賭けなよ。まだあと5回もあるんだよ?」


残りのゲームも楽しもう。

主人の噂を覚えてるかい?ゲーム好きなんだよ、特に『賭け事』が。


「ッッ、くっそぅ……っ、オープニングベットっ!」

「クスクス……いいねぇ、いいねぇ。焦ってるねぇ、君。そんなんで心理戦を続けられる?私に勝てる?
もっと私を楽しませてよっ。

コールっっ!」


鶴嫁怪の顔は苦痛に歪んでいる。大切な人を2人も失ったのだ。当然だろう。

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