REALLY
「確かにAは強いねんからな…っ、くそぅっ、見誤っとったわ!」


テーブルを思いっきり殴る鶴嫁怪の額に若干脂汗が出てきた。


「くすっ……、それじゃぁ君は認めるんだね?…私の方が強い役だと」

「しゃーないっ、認めたるわっ…………ごめんなぁ、姐さん。僕が弱いせいで大変な目にあわせてもうてぇ…、」


負けて自分が犠牲になることよりも、鶴嫁怪はあくまで姐さんの心配をし続ける。よほど姐さんが好きなのだろう。


この鶴嫁怪の答えを聞き、様子を確認した主人はやはりアノ言葉を放つ。









「嘘に決まってるじゃないか」


してやったり、な顔をする主人に鶴嫁怪は続けて間抜け面をする。


「まぁ、確かに【バイガオポーカー】のルールではこの組み合わせで君に勝つことが出来る。だが今私達が行ったポーカーは【ドローポーカー】だ。この組み合わせは最弱になる。

分かるかい?つまりこの組み合わせ………『Aー2ー3ー4ー5』では君に負けたことになるんだ。

いやぁ、まんまと引っ掛かってくれて助かったよ」


主人の説明にポカーンと口を開く鶴嫁怪。馬鹿の頭では上手く整理が出来ていないようだ。

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