REALLY
こんな時、姐さんなら……
「どっちも行きましょかぁ」
腰に備えてある扇子を取り、パンッと音をたて開く。あぁ、初夏に咲く【さんざし】の花が綺麗やわぁ。
姐さんの好きな花はいつ見たって綺麗や。もちろん、姐さんが一番綺麗(べっぴんさん)やけどなぁ。
そんな事を思いつつ、開いては閉じ、開いては閉じた扇子をもう一度開く。
朱色が地(ベース)の扇子の左にはパラパラと金箔。そして右には【さんざし】の花。赤い扇子に白い花は何とも風情がある。
柄にウットリしているのも束の間。鶴嫁怪は開いた扇子を真横から縦に向け、一直線に降り下ろす。
「どっちも行きましょかぁ」
腰に備えてある扇子を取り、パンッと音をたて開く。あぁ、初夏に咲く【さんざし】の花が綺麗やわぁ。
姐さんの好きな花はいつ見たって綺麗や。もちろん、姐さんが一番綺麗(べっぴんさん)やけどなぁ。
そんな事を思いつつ、開いては閉じ、開いては閉じた扇子をもう一度開く。
朱色が地(ベース)の扇子の左にはパラパラと金箔。そして右には【さんざし】の花。赤い扇子に白い花は何とも風情がある。
柄にウットリしているのも束の間。鶴嫁怪は開いた扇子を真横から縦に向け、一直線に降り下ろす。