REALLY
「それでもいいと言うなら…「ええやないの、契約」

…………はぃ?」


なかなか見れない主人の驚顔に嬉しそうな顔を見せる鶴嫁怪。


「面白そうやん。それに、契約したらずっと居るんやろ?ほなら会いに行く手間も省けるやないの。ええやん。

やろうやぁ、契約」

「……、ホントに君は馬鹿だな。契約がどのようなモノか分かってないみたいだし……。そもそも【呪法契約】は様々な契約の中で一番厄介なんだ。こんなの面白くもなんともな……」

「ほんなら、さっきのゲーム結果を利用しましょか」

「……………はぁあ?」

「せやから、さっきの結果は勝ち負けつかずの引き分けやったやないの。でも4開戦までは僕が勝っとったさかい。…『敗者は勝者のいうことをなんでも聞く』んやろ?なら聞いて貰いましょか、今すぐ。

僕と契約せえへん?嘘つき悪魔。……ま、これは強制やけどな」


ニヤリ、してやったり顔の鶴嫁怪。馬鹿の癖に頭がよく回るようで。主人は溜め息をついて苦笑しながら、鶴嫁怪の前に膝間付いた。


「……我、鶴嫁怪殿と契約すること此処に誓う。字名は【嘘つき悪魔】、今主人に名を貰いしことに契約完了なり」


そこまでスラスラと言った所で、主人がコチラを見る。鶴嫁怪は何をすればいいか分かっていないようで「どうすりゃええの?」などと聞いてる。

そんな鶴嫁怪に呆れながらも主人は「私に名前をつけてくれるだけでいい」と小声で教えてくれる。

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