REALLY
誰も知らない、もう一つの物語。



「…あぁ、こんな所にいたんだね」


燃える家の近く、ついさっきまで鶴嫁怪達のいた森の奥。

髪の長い、一人の少女が訪ねてきた。


『ギギィ……』

「へぇ……、あの子が主人作ったんだ。面白いねぇ…。今度会いにいこうかな?……とりあえず今は帰ろっか。

ね?【ファル】」

『ギィ…ギギィ……』


【ファル】と呼ばれた"黒い影"。

確か【嘘つき悪魔】のペットと言われていたはずだ。


「あの子はホント嘘つきだね。ミー(Me)の家族を勝手に自分のペットにするなんて」

『ギィ……』


実はこの黒い影、嘘つき悪魔のペットではなかった。これもカルハの嘘、まんまと騙されたというワケだ。

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