REALLY
「まだ何か、聞きたいことは?」


相変わらず愛想のいい笑顔で話しかけてくる主人。だが鶴嫁怪は必ず"裏"があると確信していた。


「……なんで訪れる人を殺しとるんや」

「それが聞きたいこと?うーん、答えは『私は殺していない』だな」

「殺してへんやと……?何言うとるんや。噂もあるんやで、ココに住み着いとる悪魔が人を殺しとるぅて」

「へぇ、そんな噂があるんだ。知らなかったや」


何を白々しく、と言いたい所だったが、次の主人の放った言葉で飲み込まれる。


「私は殺していないさ。私じゃなく、私のペットが趣味でやってるだけ。

君もココへ来る途中、見なかったかい?"黄色い目をした黒い影"を」


黒い影。
確かにココへ来る途中見かけた。形があやふやで変形する黒い影を。

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