夜空に花火
その場のノリというかなんというか…ナナコとタクはカップルになった。
仲良さげな二人をほっといて、残っているお酒を飲み干すと私はユウダイの隣にどかっと腰をおろした。

真っ赤な顔で不満げな顔をしていただろう。
ユウダイは優しく言った。

「もうお酒はだめだよ?どうした?」

お酒の力に頼って、なんか反則した気分。
でも、そうじゃないときっと言えない。
今にも泣いてしまいそうだから。

「ねえユウダイ…」

お酒の力を借りて、初めて呼び捨てで名前を呼んだ。
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